2002.11.30 | 冠者167 |
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いの面冠者
古川・田渕・奈良・田澤の4選手に通告されたという「戦力外」...何をもってして、“戦力”を定義しているのだろう...そんなことを改めて考えさせられた。 OGUはよく、コンサドーレで「ムードメイカー」と呼ばれてきた。目立つし、存在感があって、自ら光を放ち、他の選手をも輝かせてしまうタイプ。そして何より、これらに説得力を帯びさせているのは...「トップチームの試合に出場し続けている」という“明確なる事実”であろう。 ...10月の日本平で、控えのGKとして帯同していたなー...という記憶しか、私には無かった。ハーフタイムにウォーミングアップをする彼を撮らえた写真は、記念すべき(?)ogumen.com6周年クイズの第5弾として採用された(←どうでもいい)。 場内一周ウォークの途中...いきなり脱ぎ始め、平間と相撲を取るパフォーマンス...その時点では、誰なのか?がよくわからなかった。ドームのゲートを出るちょっと前に、山瀬応援サイトのスミレさんから「あれは、いのっち!」と教えてもらった。...瞬間、私の脳味噌の中で、点同士が線で結ばれ、平面と立体が構築されて...(憶測ながらも)初めて彼に秘められたる“真意”を垣間見ることができた気がした。 いのっち=井上敦史も、OGU同様に...コンサドーレを“陰”から支える「ムードメイカー」的存在...だったのではないであろうか...。OGUはレギュラーで、井上はそうではない...という違いは確かにあるけれども。「ヒトを笑わせる」というコトは、とどのつまり...(過去・現在を含めて)苦しい経験を経ている人間にしか成し得ない“特権的行為”とも表せよう。笑顔の裏側を知る者こそが、他人の笑顔を喚起できるのだ。 井上の場合...「試合に出たいという想いと、それなのに試合に出られないツラさ」といった個人的“願望”的感情と、「コンサとコンサの選手達を愛する気持ち」=“愛着・愛情”とが...彼の脳味噌の中で、しっかり“仕切り分け”されている...としか、私にはあの“奇行”を説明付けることができない。 チームメイトや観客を“笑わせる”ことだって、コンサドーレにとって立派な、素晴らしい...それでいて非常にわかりにくい「“縁の下系”戦力」...という解釈があっても、良いではないか。 直接的に、ゴールネットを揺らすことだけが戦力では、決して無い!...そりゃあ、1得点を決めるのは公式記録上、常に1選手だけではある。 でも、その1選手にボールをつなげるために、11人のスターティングメンバー+監督でまず試合に臨む。交代要員として、ベンチ入りする選手達もいる。ケアするスタッフ達もいる。スタメンにもサブにも名前を連ねてはいない、バックアップの選手達もいる。そして...数多くの“背番号12”...現地、および全国に存在するであろうサポーター達。これら全てが...一切無駄の無い、直接的・間接的な「戦力」なのだ。 「戦力外通告」における「戦力」とはただ単に、“もうプロ契約はしない”という、超“狭義”な意味しか持ち得ない。 私は、井上の“裸”を拝見・撮影したことで...彼を心底、応援したくなった。いつの日か訪れるであろう「出番」のために、本職=GKとしての練習に励みつつ、こっそりと...副職(?)=“芸”の腕も磨き続けていただきたい。 来季も引き続き、今季・来季の赤黒選手達の動向に注目し続けていきたいと思う、横浜市・原田さん(=似顔絵“選外”) なのでした...。 《2002.12.02 04:20》
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